子供写真は入門時に山場を迎える厳しい世界?
子供写真のブログで、「子供の誕生をきっかけに写真を始めました」という自己紹介をよく見かける。
子供が生まれれば写したい。しかも、できるだけ綺麗に撮りたいとなりがちだ。 カメラを買うきっかけになる。カメラがデジタル化する前からの当然の摂理であろう。
子供は時間とともにどんどん成長してしまう。二人目三人目と機会増大はあっても、やり直しは効かない。これまで写真が趣味でなかった人も、いやカメラが嫌いであった人でさえも取り組みざるを得ない。
習い事では、徐々に上達して、当初目的にしていたことができるようになったり、ある一線を超えてより深い楽しみを知るといった高まっていく過程がある。物語などでも、終わりに向けて盛り上がりクライマックスを迎えるのが一般的だ。
対して、子ども写真の世界は、入門時期がいきなり山場というのが一般的ではないか? 子供が生まれてすぐの時は、カメラを買いたてで、よくわからない時期であると同時に、被写体としての子供の魅力が最大でもあると考えられる。
最初は子育てで手一杯であり、写真技術の上達はその内に、などと言っていると子供は成長していくのである。カメラに慣れて上達した後に、最初の頃に写した写真を見て、もうちょっとこうしておけば良かったなー、でも撮り直しは聞かないと、地団駄を踏む世界に違いない。
そしてそのうち、被写体に撮影を拒否されるようになり、その時に撮影を楽しめる別の被写体を見つけていないと、寂しい終焉を迎える厳しい世界であろう。恐ろしや恐ろしや。
子供が生まれる前から写真を趣味にしていた人には分からない、厳しい世界だ。