1眼レフと光学ファインダー
電子ビューファインダー(EVF)は、大きく見える機種も最近出てきている。最新でなくとも、露出などの補正後の像を見れるし、拡大させてピントを確認することもできる利点がある。
写真を撮るという行為から離れて考えていみると、 どんなに見えやすくても、EVFは、一旦電気信号に変換された後で、ディスプレイで表示しているわけだ。あくまで再生画像を見ていることになる。
表示時間差は殆ど無くとも、テレビで、録画を見ているのと同じ行為になっているのではないか? 子供の参加するイベントを見学して、カメラを撮っていると、折角そのイベント会場にいるのに再生画像を見ているのは、正しいのか? 非常に虚しい気持ちがする。
一方、光学ファインダーは、ミラーを通してとは言え実際の光景を見ている。再生画像じゃなく、直接被写体が放つ光を見ていることになる。 *1
光学ファインダーは、遅れのない像を見られるとか、見ていて・撮っていて気持ちがいいとかいった評価はよく目にする。しかし、子供の成長を見守る目からすると、もっと本質的な、直接子供を見ていたのか/いなかったのではないかという違いがある。
突き詰めて考えれば、本来は、カメラを持たずに、ファインダーを通さず、直接自分の目で見るべきなのだ。 しかし、せめて光学ファインダーなら、それをしている感じはする。
いや、直接見ているんだと、そう自分に言い聞かせて、自分を納得させているにすぎないのかもしれない。
でも、写真は残しておきたい。
考えてしまうのだった。「OVF、ギリ、セーフ?」
後は自分の気持ちの問題である。